口蹄疫 まとめ(その21)

 終息に向けてまた一歩前進。都城で陰性が確認できなかった1頭が、非特異反応による偽陽性であることを祈りたい。
都城市・日向市における清浄性確認検査の進捗状況について

1 経緯
都城市を中心に設定されている移動制限区域においては、最終発生例である280例目(6月9日確認)の殺処分が完了した6月10日から、また、日向市を中心に設定されている移動制限区域においては、最終発生例である284例目(6月10日確認)の殺処分が完了した6月11日から、新たな疑い事例は発生していません。このため、移動制限区域解除のための清浄性確認検査(以下の[1],[2])を6月22日より実施しています。


[1] 半径3km以内及び発生農場と疫学的に関連のある牛・豚飼養農家全戸を対象とした血清学的検査(抗体検査)
[2] 移動制限区域内(半径10km以内)の牛・豚等飼養農家全戸における臨床検査


2 結果
・[1]の検査について、本日までに、動物衛生研究所において、1農場(牛25頭採材のうち1頭)を除き、対象の牛・豚飼養農家(都城市:95農場、日向市35農場)で陰性を確認しました。


3 今後の対応
・抗体検査(ELISA検査)で陰性と確認できなかった1農場の1頭については、念のため、本日改めて血液を採材し、再度抗体検査(ELISA検査)を実施します。なお、当該農場の飼養牛は現在のところ口蹄疫を疑うような症状は示していません。


・その他農場については、[2]の検査として、現在、対象の牛・豚等飼養農場の臨床検査を実施しているところ。


・清浄性確認検査の結果、当該地域の清浄性が確認されれば、日向市を中心に設定されている移動制限区域及び搬出制限区域は7月3日(土曜日)午前0時をもって、制限が解除される予定です。なお、都城市を中心に設定されている移動制限区域及び搬出制限区域の解除については、再度実施する抗体検査等の結果により判断しますが、異常が認められなければ、7月2日(金曜日)午前0時をもって、制限が解除される予定です。




 おそらく感染源そのものの特定は難しいであろうから、感染拡大の要因分析が中心になっていくのだろうかと思っていたら案の定な感じであった。
食料・農業・農村政策審議会 家畜衛生部会 牛豚等疾病小委員会
口蹄疫疫学調査チーム第3回検討会の概要(PDF:68KB)
抜粋すると(傍線筆者)

 感染拡大の要因としては、
[1]異常畜の一部に抗体検査で陽性となるもの(感染から一定期間を経ているもの)が認められるなど異常畜の確認に遅れがあったこと、
[2]埋却地の確保が難航し、殺処分・埋却が遅延したこと
が考えられる。特に、豚が感染した結果、ウイルス量が大幅に増幅し、更に感染が拡大したと推察される。


 えびの市における発生は、川南町の関連農場から出発した家畜運搬車が関与した可能性が高く、また、9例目と22例目の発生農場は共同でたい肥化施設を利用していたことが確認されていることから、これらによりウイルスが伝播した可能性が否定できない。


 発生当初の都農町から川南町への感染拡大については、発生農場の間で従業員の移動が確認されている例があり、これらの人を介してウイルスが伝播した可能性があることから、さらに調査を進める必要がある。

 これ、検討会メンバーなど関係者の間では、感染拡大に大きく寄与している者の当たりはついているんじゃないだろうか?と感じてしまったのだが勘ぐりすぎなのだろうかねえ。傍線を付した部分に注目するとそう思えなくもないから困る。つるかめつるかめ。